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ピアノアトリエRest
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一般的なイメージとして調律師は、自宅にきてピアノの調律や修理などをしてくれたり、コンサートなどホールの調律などメンテナンスをしている人というようなイメージが多いのではないかと思います。
専門の学校で教わることは調律やごく一部の簡単な修理などですが、実際はさまざまな事をする可能性があります。学校を卒業してどこかのメーカーや楽器店や修理工房などへ行かれる方がほとんどかと思います。もちろん独立されてからも業務は多岐に渡りますので、調律師が行う可能性がある内容をご紹介していきます。
まずは当然、調律です。調律といっても色々なケースがあります。学校を卒業したり会社に入ったばかりであれば工房などで整備しているピアノの調律や、展示(ショールーム)がある場合はそのピアノの調律からが多いです(先輩に確認してもらえたり、指導してもらえたり)。なかにはいきなりお客様のお宅へ行く事も(実は私はそのパターンでした)。
またお客様のお宅以外にも、お店(飲食店やBarなど)やライブハウスやスタジオ、その他にも協会やホテルや旅館にコンサートホールなど様々なところへ行くことになります。
工房での調律や展示ピアノでの調律は何かピアノに不具合があった場合、自分で分からない事があっても誰かに一緒に症状を確認してもらえます。しかしお客様など現地へは基本1人で行ってお客さまのご要望はもちろん、故障や雑音など何かあっても全て自分で対処しなければなりません。万が一対処できない場合は後日改めて対処できる技術者に行ってもらうことになります(急ぎの場合、すぐに駆けつけてもらわなければならなくなります)。
それ以外にもお客さまからピアノについて質問があったことに対しての返答や、ピアノの練習など演奏についての質問などもあります。このように調律だけできれば良いのではなく、さまざまな技術や知識また会話などもできるようになっていく必要があります。
次にピアノの部品の位置を調整する整調や、鍵盤の動きの調整の鍵盤整調になります。この作業をする事で鍵盤を押さえた力がスムーズにハンマーまで伝わり、そのピアノの現在持っているスペック内で思い通りの連打や強弱の表現ができるようになります。そのためにさまざまな部品の位置の調整などをし、弾き心地を調整していく事になります。
ピアノの部品は年数の経過や置かれている環境によって劣化したり故障したりします。その部品をそのまま使用して修復する作業が修理、新しい部品に交換するのが部品交換になります。どちらの方法が良いのかは演奏される方の要望によります。費用はもちろんですが現状の音色や弾いた感じをなるべく損なわないのは修理がベースになりますが、部品の劣化具合によっては部品の交換しか選択肢がないケースもあります。
その方向性をお客さまと相談しながら、どの程度手入れをするかが大切です。修理や部品交換は本当に多岐にわたり、また何度も作業をしないと技術習得ができません。特にピアノは一台一台ピアノの個性や木の質なども違い、同じ修理でも力加減や微妙な調整などが必要で経験にまさるものはありません。また部品交換をする場合は使用する部品の選別も大切になり、同じ部品でもさまざまな部品メーカーや国のものがあり質の良い部品の選別が不可欠となります。
次は見た目をキレイにしたり内部のホコリやカビなどの掃除をする、クリーニングです。また塗装に亀裂が出てきていたり破損しているのもや、違う色にしたい場合は塗装をすることになります。
内部の手入れももちろん大切ですが、見た目がキレイになることで良い音がなって弾きやすく感じる事もあります。
この作業は基本的に修理工房や中古ピアノの整備の時にする事がほとんどで、全くしたことがない調律師の方もたくさんおられるかもしれません。逆に調律の学校を出ているのにこの外装作業ばかりしている方にも、お会いしたことがあります。
最後はピアノの主要的な部品を全交換するオーバーホールです。内部の一部の部品交換をしてオーバーホールと言われる調律師の方が意外と多くおられますが、弦やハンマーなどピアノの核となる部品を全交換する事が、オーバーオールにあたるかと思います。このオーバーホールは調律師によっては一度もする事(外注でお願いされている方も多いです)がない方もたくさんおられます。
また特殊作業としてはピアノの核になる木部を交換したり、運搬事故などで大きく破損した外装を作り直すなどの特殊な作業もあります。
ピアノの調律師はお客さまのお宅でしている作業は、ほんの一部です。それ以外の作業の方が大部分になります。
調律師にはお客さまのお宅に訪問し簡単な修理程度のみをされる方や、工房で修理やクリーニングのみされている方、他にもメーカーのアーティスト部門でコンサートホールやプロの方などのピアノを専門に対応されている方もおられます。中には調律師の仕事を半分で他の事を半分という特殊な方もいます。
次回は調律師の作業(技術)以外の事務作業や営業などをご紹介していきたいと思います。